カテゴリー: ちょっと切ない話

胸が締め付けられるような、あの感覚。泣けるほど悲しいわけではないのに、なぜか心のどこかに引っかかって残る話があります。後悔、別れ、言えなかった言葉。切なさの中にこそ、人が生きる美しさがある——そんな短編をまとめました。

甲子園の約束

十年前、彼女が死んだ。 当時、俺達は高校3年生。同じ高校に通い、同じ部活だった。 野球部だった。 俺と彼女は近所に住む幼馴染で、俺は小さな頃から、野球が好きな両…

愛犬が繋いだ絆

11年間、飼っていた愛犬が亡くなった。 死ぬ前の半年間、自分はろくに家に帰らず、世話も殆どしなかった。 その間にどんどん衰えて行っていたのに、あまり見ることも触…

大好きなパパへ

私の両親は私が小さい頃に離婚し、私はずっとお父さんと生きて来た。 お母さんとお父さん。 どっちに行こうか迷っていた時、お父さんは 「ここに残りなよ」 と言ってく…

大好きな姉

20歳を迎えたその日、姉が雰囲気の良いショットバーに連れて行ってくれた。 初めてのバーに圧倒されている俺を見て、姉は 「緊張してんの? 何か子供の頃のアンタみた…

彼の真意

今年の5月まで付き合っていた彼の話。 料理が好きで、調理場でバイトをしていた。 付き合い始めの頃、私が作った味噌汁に、溶け残りの味噌が固まって入っていたことがあ…

年下の彼氏

年下の彼氏が居た。当時の私は30歳で、彼は22歳だった。 大学生だった彼は、社会人の私に頭が上がらなかったらしく、付き合い始めて3年経っていたが将来の話なんて一…