カテゴリー: ちょっと切ない話

胸が締め付けられるような、あの感覚。泣けるほど悲しいわけではないのに、なぜか心のどこかに引っかかって残る話があります。後悔、別れ、言えなかった言葉。切なさの中にこそ、人が生きる美しさがある——そんな短編をまとめました。

白猫のミーコ

生まれる前から家にいた白猫のミーコ。嵐の夜に父が拾ったその子は、漁師の父を持つ港町の少女のそばで、つらい日もうれしい日もいつも静かに寄り添い続けてくれました。一…

母のガイドブック

単身赴任先の横浜へ何度誘っても来なかった母。四十九日の夜、簞笥の奥から見つかった母のガイドブックには、赤鉛筆の線と「息子と」の三文字が並んでいました。言えなかっ…

一生懸命に生きて

三百二十円を握りしめ、入院する母へ贈り物を探して古書店を訪れた男の子あきら。棚の奥で見つけた古い星の絵本が、巡り巡って母から子へと想いを運びます。命の尊さと親子…