母のガイドブック

公開日: ちょっと切ない話 | 家族 |

浅草の三社祭の提灯(フリー写真)

東京で単身赴任をしていた時、連休になるといつも嫁が来て、家事などをしてくれていた。

母にも、偶には東京に来いよと言っていたのだけど、人混みが苦手だと言い、決して来なかった。

そんな母が脳梗塞で突然死んじゃって、呆然としたまま遺品を整理していたら、東京のガイドブックが出てきた。

皇居や浅草などのベタなところに沢山、赤鉛筆で線が引いてあって、何度も読み返したらしくボロボロになっていた。

親父に聞いたら、行きたかったんだけど嫁の方が良いだろうと我慢していたのだそうだ。

自分は肉が嫌いな癖に、俺の好きそうな焼肉屋などにも一杯線が引いてあって、俺と一緒に回るのを夢見ていたらしい。

俺はお義理で誘っただけなんだけど、誘われた後は何回も何回も息子が来いと言ってくれたと喜んでいたらしい。

一緒に行きたかった場所には、俺の名前が書いてあって、それがたくさんたくさん書いてあって…。

死に顔を見た時よりも、葬式の時よりもすっごく泣いた。

田舎に戻った今でも、生きている間に呼ばなかったことを後悔している。

タクシーの後部座席(フリー写真)

母の気持ち

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教室(フリー背景素材)

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父と娘(フリー写真)

娘の望み

彼は今日も仕事で疲れ切って、夜遅くに帰宅した。 すると、彼の5歳になる娘がドアの所で待っていたのである。 彼は驚いて言った。 父「まだ起きていたのか。もう遅いから早く…

浜辺を走る親子(フリー写真)

両親は大切に

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猫の親子(フリー写真)

親猫

家の裏に同じ猫が、よく通っていた。 痩せていたので、残飯を少し置いてあげた。 私自身、あまり動物が好きではない。 以前は子供のためにウサギを家で飼ったが、そのせいで…

お味噌汁(フリー写真)

これで仲直りしよう

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絵馬(フリー写真)

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タクシー(フリー写真)

母の愛

俺は母子家庭で育った。 当然物凄く貧乏で、それが嫌で嫌で仕方がなかった。 だから俺は馬鹿なりに一生懸命勉強して、隣の県の大きな町の専門学校に入ることができた。 そし…

結婚指輪(フリー写真)

ずっと笑っていてね

去年の夏、彼女が逝きました。 ある日、体調が優れないので病院へ。 検査の結果、癌。 余命半年と診断されました。 最期まで「もっと生きたい」「死にたくない」とは言…

手を握る(フリー写真)

ごうちゃん

母が24歳、父が26歳、自分が6歳の時に両親は離婚した。 母が若くして妊娠し、生まれた自分は望まれて生を受けた訳ではなかった。 母は別の男を作り、父は別の女を作り、両親は裁…