ペットとの別れ
レオと出会ったのは、私が3歳の時。 山奥の綺麗な川へバーベキューしに向かっていると、運転していた父が 「あそこに犬がおる!」 と言って車を停めた。 窓を開けて見…
思い切り泣きたいとき、この場所へ来てください。大切な人を失ったこと、届かなかった気持ち、間に合わなかった言葉——悲しい話には、悲しいからこそ伝わる本当のことが詰まっています。号泣できる実話風短編を集めました。
レオと出会ったのは、私が3歳の時。 山奥の綺麗な川へバーベキューしに向かっていると、運転していた父が 「あそこに犬がおる!」 と言って車を停めた。 窓を開けて見…
富山の氷見、網を繕う家の祖母は、月の出る晩だけ雨戸を一枚だけ閉め残した。潮風で網が湿るのに、なぜ。締め忘れだと思っていた孫は、三度の願いごとがどれも叶わないまま…
中学時代、幼馴染の親友が目の前で事故死した。 あまりに急で、現実を受け容れられなかった俺は少し精神を病んでしまった。 体中を血が出ても止めずに掻きむしったり、拒…
本当は書くべきじゃないのかも知れないが、久々に堪らない思いになった。 一応、医者の端くれとして働いている。 こういう生業だから、人の死に接する機会は少なくない。…
俺は高校三年生で、野球部を引退したばかりです。 世界で一番尊敬する先輩が居ました。 野球は本当に下手で、一度も打席に立たせてもらった事がありませんでした。 それ…
私が小学生の頃、初めて人を好きになりました。 上級生だったのですが、誰にでも分け隔てなく優しい人で、誰もが彼を好いていました。 そんな彼がどういう訳か、地味な私…
幼稚園の頃から仲が良かった親友が居た。 俺たちはいつも4人で遊んでいた。 どんな時も、一緒に遊んでいた。 彼女についての相談をしたり馬鹿言ったり、喧嘩したり。 …
二十二歳の老犬を連れて動物病院へ通う大谷さんは、診察のたびに首輪を外して自分の手首に巻く人でした。小雨の夕方にタクシーを断り、歩いて帰ったその背中の意味を、私は…
大好きだった彼女と別れた。 理由はシンプル。 俺が早稲田に落ちて浪人が決定したから。 「二人とも大学卒業したら結婚しようね」 こう言ってくれた彼女。 でも彼女は…
彼とは中学校からの付き合いでした。 中学校の頃から素直で、趣味などでも一つのことをとことん追求するような奴でした。 中学、高校、大学と一緒の学校に通い、親友と呼…
当時21歳の私と倫子は、その日ちょっとしたことで喧嘩をしてしまった。 明らかに私が悪い理由で。 普段なら隣同士で寝るのに、この日は一つの部屋で少し離れて寝た。 …
別れ際に「迎えに行く」と言った男は、四年も彼女を待たせた。葬儀の控室で見せられた手紙の束には、下手な字の横に鉛筆のふりがなが並んでいた。俺の下手な字を読み解き続…
友達が自殺した。 理由はよくある『虐め』。 俺は気付いていた。 友達が虐められてたことには気付いていた。 でも自分までそうなるのが嫌だったから、最後は他人の振り…
俺が入院していた時、隣の小児科病棟に5歳くらいの白血病の男の子が入院していた。 生まれてから一度も外に出られていない子だと聞いた。 ※ ある日、大声で泣く声がす…
学生の頃、市立美術館の公募展の受付で、彫刻の審査員の先生と並んで座りました。私が咳をするたびに「手を出しなさい」と言い、のど飴の缶を三度振って、一粒だけ手のひら…