タグ: 別れ

母の常連ノート

亡き母が食堂で15年間綴り続けた『お客さんノート』には、常連客の好物や家族の話が几帳面に記されていた。最後の一冊の表紙の裏に、私の名前があった――母の静かな愛情…

父のカメラに残ったもの

父の遺品から見つかった古いカメラ。未現像フィルムを現像すると、そこには俺が撮影した五島列島の同じ場所が写っていた──泣ける話・感動する実話。…

木曜日の油絵

廃業の危機に立つ銭湯の三代目が、無口な常連老人の死後に知った秘密。五十四年間、壁に飾られた油絵は誰が描いたのか。泣ける話・感動する話として多くの人の心に残る短編…

鉄瓶のある縁側で

昭和の吉野で豆腐屋の娘・はるこへ恋心を秘め続けた源一の物語。五十年後の静かな再会が心に染みる、泣ける話。感動の短編。…

妻が遺した裁縫箱

妻を喪って三年。納戸から取り出した漁師着のほつれが、消えていた。誰が繕ったのか──桐の裁縫箱の二重底に眠っていた、五十年前の手紙が真実を告げる。夫婦の絆と隣人の…

兄が遺した銀の鈴

亡くなった兄の研究ノートが、五年経って横浜のパン屋に届いた。最後のページに書かれていたのは、妹に宛てた静かな祈りだった。猫の首輪に揺れる銀の鈴の音と共に、無口な…

毎年、誕生日の前夜に

図書館司書の桜は、亡くなった元彼の部屋で古いカセットテープを見つけた。「桜へ」と書かれたテープは10本。毎年誕生日の前夜に録音された、届かなかった声だった。…

返ってきたお守り

別れの翌朝、郵便受けに入っていたお守りと短い手紙。彼女がお守りを返してきた本当の理由を、俺は半年後に知った——静かに胸に沁みる悲しい恋愛の話。…

彼女の遺言

海の見える坂の町の活版印刷所で、わたしと志乃と省吾は出会いました。志乃が昏睡に落ちる前の晩、一人きりで組んでいたのは、自分自身の言葉でした。彼女が遺した最後の版…

彼の遺した日記

別れ際にひどい言葉を残して去った彼が遺したのは、上映日誌のかたちをした一冊の日記でした。名画座の映写技師見習いだった彼が、消えゆく時間にひそかに綴った私への想い…

白猫のミーコ

生まれる前から家にいた白猫のミーコ。嵐の夜に父が拾ったその子は、漁師の父を持つ港町の少女のそばで、つらい日もうれしい日もいつも静かに寄り添い続けてくれました。一…

コロの思い出

坂の上でいつも私を待っていてくれた、雑種の犬コロ。捨て犬だった子犬との出会いから、大病の看病、台風の日の待ち合わせ、そして十八歳を目前に旅立った最期まで、十八年…