船頭がくれた欠けた飯茶碗
十七の冬、厳しい父と衝突し家を捨てた俺は、雪の北の港町で行き場を失った。飯にありつけず座り込む俺に声をかけたのは、腰に藍色の手ぬぐいをさげた老いた船頭だった。名…
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続きを読む山あいの窯場で妹を静かに見送った陶芸家の私。強くあろうと涙をこらえ続ける私に、四歳の姪がかけたひと言が、凍りついた心を静かにほどいていく。妹を残した若い医者への…
続きを読む弟から掛かってきた、生まれて初めての電話。昭和三十年代の雪深い炭鉱町を舞台に、詫びてばかりの弟と約束を破った姉の最後の冬を描く泣ける話。弟の行李の底に眠っていた…
続きを読む昭和の城下町の貸衣装店を舞台にした泣ける話。先に逝った父の黒紋付を、息子の祝言のために仕立て直してほしい——そう持ち込まれた一枚の紋付の裏地から、二十年眠ってい…
続きを読む昭和の港町を舞台にした泣ける話。風鈴職人の私のもとへ、海から戻らぬ父のために、泣いてばかりの母を笑わせたいという男の子が訪れた。豆粒ほどの小さな風鈴に託した祈り…
続きを読む撮らせてくれない一枚の写真——昭和の雪国の城下町に生きる若い写真師と、三つ年上の仕立ての女の物語。胸の病を隠し、笑って嘘の別れを選んだ人が遺した黒い台紙と最後の…
続きを読む紙芝居師の私が、祖母の形見の木箱から見つけたのは、端の焦げた朝顔の絵。その裏には、空襲で戻らなかった幼い弟の名前が、震える字で記されていた。祖母の紙芝居が六十年…
続きを読む昭和の信州の宿場町を舞台にした泣ける話。峠の鍛冶屋として生きる私は、生き別れた父の顔を知らずに育った。ある雪の夜、村に担ぎ込まれた行き倒れの老人の巾着には、幼い…
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