カテゴリー: 悲しい話

優しい味のおにぎり

もう20年以上前のことです。古びたアパートでの一人暮らしの日々。 安月給ではあったが、なんとか生計を立てていました。隣の部屋には50代のお父さんと、小学2年生の…

戦時の影

私が今、介護福祉士として働いているところに、とある老人がいる。彼は普段から明るく、食事もよく食べ、周囲を和ませる存在だ。 先日、妹が修学旅行で鹿児島に行く話をし…

未来への手紙

家内を亡くしました。 お腹に第二子を宿した彼女が乗ったタクシーは、病院へ向かう途中、居眠り運転のトラックと激突し、彼女は即死でした。 警察からの連絡を聞いた時、…

途切れた言葉

あの日、些細なことから彼女と言い争いをしていた。 心の中では、今にも許し合えるような感じがしていたが、彼女は険悪な雰囲気のまま、仕事へと向かってしまった。 その…

母は亡くなった

14年も前のこと。 母は亡くなった、癌のせいで。 私たち姉妹は、その事実を知ることなく彼女を見送った。 彼女は私の永遠の尊敬の対象、そして追い続ける理想である。…

もう一度会いたい

かつて、私には愛すべき彼女がいた。 彼女は素直で、容姿も整っていた。しかし周りからは常に皮肉を言われていた。 「あの女と付き合ってるの? お幸せにね」 彼女はあ…

失われた家族

妻と娘が一ヶ月前に交通事故で命を落としました。 独りで運転していた車が大破したそうです。 その知らせを受けたとき、私は出張先の根室にいました。 帰るのは一苦労で…

未来への遺言

私の初恋の人、かつての彼氏がこの世を去りました。 若さゆえに我儘を尽くし、悔いが残る行為ばかりでした。 ある日、突如として「別れて欲しい」と告げられ、私は意地を…