カテゴリー: 父

父親の話は、いつも不器用さの中に愛情があります。一緒に過ごした時間、言えなかった「ありがとう」、父になって初めてわかったこと——お父さんにまつわる泣ける実話風短編を集めました。

父の唯一の楽しみ

私の家系は少し複雑な家庭で、父と母は離婚して別々に暮らしています。 私は三姉妹の末っ子で、父に会いに行くのも私だけでした。 姉二人なんて、父と十年近く会っていま…

大好きなパパへ

私の両親は私が小さい頃に離婚し、私はずっとお父さんと生きて来た。 お母さんとお父さん。 どっちに行こうか迷っていた時、お父さんは 「ここに残りなよ」 と言ってく…

恐かった父

私の父は無口で頑固で本当に恐くて、親戚中が一目置いている人でした。 家に行ってもいつもお酒を飲んでいて、その横で母が忙しなく動いていた記憶があります。 ※ 私が…

金ピカの時計

大学が決まり、一人暮らしを始める前日の日の事。 親父が時計をくれた。 金ピカの趣味の悪そうな時計だった。 「金に困ったら質に入れろ。多少、金にはなるだろうから」…

例え火の中でも

私の両親は小さな喫茶店を営んでいます。 私はそこの一人娘で、父は中卒で学歴はありませんが、とても真面目な人でした。 バブルが弾けて景気が悪化して来た頃、父は仕事…

ワイン好きの父

いまいち仲が良くなかった父が、入院する前夜にワインを取り出し、 「まあいつまで入院するか分からないけど、一応、別れの杯だ」 なんて冗談めかして言ったんだ。 こん…

親父の弁当を捨てた

小学1年生の秋に、母親が男を作って家を出て行き、俺は親父の飯で育てられた。 当時は親父の下手な料理が嫌で堪らず、また母親が突然居なくなった寂しさも相まって、俺は…

不器用な親父

背中を向けたまま何も言わない父でした。合格の日に病室から掛かってきた一本の電話と、物置のブルーシートの下で五年ものあいだ鳴りつづけていた小さな音の正体。浜松のピ…