母が撮らなかった正面
葬儀の朝、腰まであった娘の髪が肩より上で切られていました。お洒落なママとのお別れやもん、と娘は言います。棺に添えられた細い髪の束の意味を、私は七年のあいだ思い違…
続きを読む:母が撮らなかった正面葬儀の朝、腰まであった娘の髪が肩より上で切られていました。お洒落なママとのお別れやもん、と娘は言います。棺に添えられた細い髪の束の意味を、私は七年のあいだ思い違…
続きを読む:母が撮らなかった正面俺の親友テツヤは小さい頃からの大親友。良いことも悪いことも一緒に経験した親友。 中学の時、ケーキ屋を経営しているテツヤのオヤジが脳梗塞で倒れた。 幸い一命を取り…
続きを読む:ケーキ屋の親友の話俺には、嫁がいない。 正確に言えば、嫁はいたのだが、病気で先立ってしまった。 ただ、俺には10歳の娘がいる。 娘は本当にヤンチャで、しょっちゅうケンカして帰って…
続きを読む:俺の娘が、俺の嫁になった話妻がいなくなって二日目の夜、私は台所の付箋を数えた。十一枚あり、どれも右下の角が小さく折ってあった。剥がす人のことを考えて貼る人だったのだ。三日目の朝、出汁パッ…
続きを読む:台所の付箋は娘の字になったガンダム芸人の若井おさむさん。 彼は幼い頃から日常的に、兄と母親から相当な虐待を受けていました。 それは彼が20代前半の頃までずっと続きました。 それに耐えかね…
続きを読む:生きることの大切さ大正生まれの祖父は、妻である祖母が認知症になってもたった一人で介護をし、祖母が亡くなって暫くは一人で暮らしていた。 私が12歳の時に、祖父は我が家で同居すること…
続きを読む:天国の祖父へ妻を見送って七ヶ月、四歳の誕生日を境に娘がぱったり泣かなくなりました。ばあばと約束したと言いますが、義母は知らないと言います。風呂の湯を足す音の意味に父が気づく…
続きを読む:娘が湯を足すようになった夏私が4歳の時、父と母は離婚した。 当時は父方の祖父母と同居していたため、父が私を引き取った。 母は出て行く日に私を実家に連れて行った。 家具や荷物がいっぱい置い…
続きを読む:会いたい気持ち体育のあとの教室で、机の上に切り裂かれた文庫本が置かれていました。いじめのことを、私は母に言えませんでした。友達のいない私に、母が月に一冊だけ本を買ってくれる人…
続きを読む:母が折ったページの角ゆいへ なあ、俺もうダメみてぇだ。 何でだ? お前に出会うまでは死にたいぐらい毎日が退屈だった。 でも今は俺すげえ生きたい。 何で病気に勝てねえんだろ? 俺いつ…
続きを読む:彼女に宛てた手紙長崎・波佐見の窯場の町で、小学四年だった私は店先のブリキの消防車を盗みました。その年の誕生日、父が押入れの奥の紙袋から出したのは、まったく同じ品でした。底に並ん…
続きを読む:欲しかったオモチャラクリマを応援する
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