タグ: 友情

炭鉱跡の野原の干し花

十三年ぶりに東京へ届いた小包には、手紙が一行も入っていなかった。薄い木の額と、白い星形の野原の干し花が一枚きり。送り主は筑豊の炭鉱町で一緒に育った幼馴染だった。…

あの靴、まだあるか

高校時代の親友が貸してくれたバスケットシューズ。社会人になり疎遠になった二人を繋いでいたのは、毎年誕生日に書かれた未送信メッセージだった。友情と後悔の号泣短編。…

十八年かかった手紙

十八年ぶりに帰郷した時計修理士の俺は、幼馴染みの由香が三年前に亡くなったことを知った。母から受け取った古い封筒に、小さな水色の折り鶴と短いメモがあった。「東京に…

千の祈りの数え方

小学生のころ、二人でよく折り紙の鶴を折った。大人になって離れ離れになった幼馴染の母が、ある日花屋を訪ねてきた。娘が折り続けていた鶴のことを話してくれた。…

封を切らなかった誕生日の夜

右手を失った友人は、ゲームに誘うたびに同じ言葉で断りました。ベッドの下の雑誌は背表紙が奥を向いていて、私はそれを隠しているのだと十四年のあいだ思い込んでいたので…

あの子は僕の友達なんです

昭和三十四年、瀬戸内の小さな島でたった一人の医者だった私が立ち会った、忘れられない輸血の話です。注射の列でいつも最後尾に下がっていた少年が、その日だけは一番先に…

夕焼けの絵葉書

病弱な少女から届いた、一枚の夕焼けの絵葉書をめぐる、泣ける話の短編です。牛乳配達の朝に交わした小さな約束、木箱越しに続いた言葉のやり取り、同じ空を別々の窓から見…

連絡帳の約束

泣ける話。ほとんど学校に来られない少女に毎日連絡帳を届ける係になった俺は、帳面の隅で交わした小さな文通と、指切りの約束を知ります。渡せなかった一枚の絵、果たせな…