俺のおじいちゃんは戦争末期、南方に居た。 国名は忘れたけど、とにかくジャングルのような所で衛生状態が最悪だったらしい。 当然、マラリアだのコレラだのが蔓延する。…
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俺の彼女は可愛くて、スタイルが良くて、性格も良くて、正に完璧だった。 高校に入る前に一目惚れした。 彼女も俺に一目惚れしたらしく、向こうから告白してくれたので、…
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「もう死にたい…。もうやだよ…。つらいよ…」 妻は産婦人科の待合室で、人目もはばからず泣いていた。 前回の流産の時、私の妹が妻に言った言葉…。 「中絶経験があっ…
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「結婚したい子が出来た」 とオヤジに言ったら、数日後に 「大事な話がある」 と言われ、家族会議になった。 今までに無い、真剣な顔で…。 父「実は、俺と…俺と、お…
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7ヶ月前に妻が他界して初めて迎えた、娘の4歳の誕生日。 今日は休みを取って朝から娘と二人、妻の墓参りに出掛けて来た。 妻の死後、暫くはあんなに 「ままにあいたい…
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「式には出ん」と言い続けた父は、娘の結婚式で着る服がわからないと言いました。宍道湖のシジミ漁師の家の鴨居に十九年掛かったままの礼服と、切られなかった仕立て札。ブ…
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嫁が激しい闘病生活の末、若くして亡くなった。 その5年後、こんな手紙が届いた。 どうやら死期が迫った頃、未来の俺に向けて書いたものみたいだ。 ※ Dear 未来…
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四歳の私に母は「日曜日かな」と言い残して出て行きました。筑豊の炭住で玄関を見つめ続けた三十年、物干しの黄色い洗濯ばさみだけがなぜ褪せなかったのか。祖母の手帳と五…
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ある家庭に、脳に障害のある男の子が生まれた。 そして数年後、次男が誕生した。 小さい頃、弟は喧嘩の度に 「兄ちゃんなんて、バカじゃないか」 と言った。それを聞い…
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昭和三十四年、瀬戸内の小さな島でたった一人の医者だった私が立ち会った、忘れられない輸血の話です。注射の列でいつも最後尾に下がっていた少年が、その日だけは一番先に…
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不倫を四年続けた私が、機械の苦手な妻に携帯メールを教えました。十日後に届いた一通は、濁点も改行も抜けた不器用な文章。後日カレンダーの裏に見つけた九枚の練習書きが…
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2年前、旅行先での駐屯地祭での事。 例によって変な団体が来て、私は嫌な気分になっていた。 するとその集団に向かって、一人の女子高生とおぼしき少女が向かって行く。…
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阪神大震災後の話。 当時、俺はあるファミレスの店員をしていて、震災後はボランティアでバイキングのみのメニューを無料で提供する事になった。 開店と同時に満席になっ…
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十勝の除雪車に乗る私は、兄の長靴がなぜ右足だけすり減るのか知らずにいました。封も切られぬままロッカーの底に眠っていた合格通知、柱に一本もない兄の背比べの線、二十…
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深夜の土石流で母と妹を失った、十四歳の夏でした。救助にあたった自衛隊員がこぼした「ごめんなぁ」という一言の本当の意味を、私は十九年後、堰堤の草を刈りながら知るこ…
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