カテゴリー: 心温まる話

読んでいるうちに、胸がじわりと温かくなる話を集めました。日常の中に隠れた誰かの優しさ、見えないところで続けられた愛情、言葉にならなかった想い。泣けるというより、しみじみと何かが伝わってくる——そんな感動する話をお届けします。

空港の約束

俺が25歳くらいの時の話。 当時働いていた職場に二つ年下の女の子が居て、めっちゃいい子だった。 当時はお互い恋人が居たから付き合えなかったけど、お互いかなり意識…

母ちゃんとラーメン

今日、俺は珍しく母ちゃんを外食に誘った。 行き先は、昔からよく行く馴染みのラーメン屋だった。 俺は味噌ラーメンの大盛り、母ちゃんは味噌ラーメンの並盛りを頼んだ。…

幸せな猫の一生

僕はご主人様に拾われました。 毎日、おいしいご飯をくれました。 外で汚れたら、お風呂で洗ってくれました。 いつもいっぱい遊んでくれました。 たまにイタズラして怒…

ぬこさま

今年のGW明けの頃のこと。 前の日から上司の機嫌が悪く、八つ当たりばかりされていた。 その日も私の力ではどうしようもないことで怒られた挙句、酷い言葉を浴びせられ…

封を切らなかった誕生日の夜

右手を失った友人は、ゲームに誘うたびに同じ言葉で断りました。ベッドの下の雑誌は背表紙が奥を向いていて、私はそれを隠しているのだと十四年のあいだ思い込んでいたので…

弟の物語

私の家族は、父、母、私、弟の四人家族。 弟がまだ六歳の時の話。 弟と私は十二才も歳が離れている。凄く可愛い弟。 だけど私は遊び盛りだったし、家に居れば父と母の取…

初めての親友

中学3年生の夏。私に不登校でオタクな女の子の友達が出来た。 切っ掛けは些細なことだった。担任の先生が、 「運動会の練習をするから、△△ちゃんを呼びに行って!」 …

とげぬき地蔵様

私は小さい頃から中耳炎で、しょっちゅう耳が痛くなっては、治療のために耳鼻科へ行っていました。 小学校に入ると、私が耳鼻科に行くために学校を休んだり早退したりする…

みほちゃんという子

看護学生の頃、友達と遊びに行った先で交通事故を目撃しました。 勉強中の身ではあったのですが、救急隊員が駆け付けるまでの間、友人の手も借りながら車に撥ねられた女の…

角ばった値札は下の段にあった

いしばし商店の棚には、丸い字の値札と、角ばった値札の二種類が並んでいました。奥さんが入院した週、ご主人はラジオの会社対抗クイズで九十八点と答えます。残りの二点が…

もしもし、お母さん

私が結婚を母に報告した時、ありったけの祝福の言葉を言い終えた母は、私の手を握り真っ直ぐ目を見つめてこう言った。 「私にとって、みおは本当の娘だからね」 ドキリと…

ずっと並んで歩こうよ

交通事故に遭ってから左半身に少し麻痺が残り、日常生活に困るほどではないけれど、歩くとおかしいのがばれる。 付き合い始めの頃、それを気にして一歩下がるように歩いて…