タグ: 切ない話

二十四枚のカメラ

七年前に喧嘩別れした幼馴染が先月他界した。遺品として届いた二十四年前の使い切りカメラを現像すると、最後の五枚に、病床の自撮りと、冬の海と、私への謝罪のメッセージ…

干し花の残った場所

陶芸家の俺は10年前の元恋人を忘れられず、もらった花束を干し花にしてずっと工房に置いていた。ある秋、その彼女が客として現れ——切なくも温かい再会の物語。…

母の弁当箱の蓋の言葉

東京で和菓子職人を営む誠は、母の家の整理中に古いアルミのお弁当箱を見つけた。錆びた蓋の裏には、六年分の日付と一言が並んでいた——口下手な母が語らなかった愛の形。…

城下町の番傘

十年前に告白できなかった初恋の人と、出張先の城下町で再会した。祖父のリハビリに付き添う彼女が手にしていたのは、蔵から出してきた古い番傘だった。泣ける恋愛の感動短…

毎年、誕生日の前夜に

図書館司書の桜は、亡くなった元彼の部屋で古いカセットテープを見つけた。「桜へ」と書かれたテープは10本。毎年誕生日の前夜に録音された、届かなかった声だった。…

炭鉱の野原の干し花

十三年ぶりに届いた幼馴染からの小包。中に入っていたのは手紙でも電話番号でもなく、子供の頃ふたりで摘んだあの野原の花を押し花にした額縁だった。…

銀の指輪の重さ

3年ぶりに帰省した孫が、祖母の指に50年間輝き続ける銀の指輪を見つけた。祖父が5年かけて贈った指輪に込められた無口な愛情と、老いていく祖母の姿に、失われた時間の…

電話を切った夜

十年前、彼女は突然電話を切って、そのまま姿を消した。理由も聞けないまま月日が過ぎ、タクシー運転手になった私は、ある夜、偶然すべてを知ることになった。…