カテゴリー: 猫

猫はいつも、そっとそこにいてくれます。気まぐれのようで、実はちゃんと見ていてくれる存在——猫にまつわる泣ける話は、独特の静けさと温かさを持っています。

猫エサ缶とコーヒー

俺はコンビニで一人夜勤をしている。 いつも夜中の3時くらいに、猫エサ缶とコーヒーを買って行くおっちゃんがいる。 おっちゃんが、 「うちの猫はこれしか食べないんだ…

トムの桜

小学校の頃、クラスの友人が手から血を流していたので、ティッシュを渡してあげた。 「どうしたんだ?」 と聞いたところ、ムカつく猫が居たので捕まえて、水の入ったポリ…

ずうずうしい野良猫

お悩み相談 Q. 通って来る野良猫が大変ずうずうしく、困っています。 始めは家の外でみゃーみゃー鳴いて飯をねだる程度だったのですが、この寒空の下では辛かろうと一…

猫の痰助

11年前の2月、何も無い湖の駐車場に彼女と居ると、ガリガリの猫が寄って来た。 よろよろと俺たちの前に来ると、ペタンと地面に腹をつけて座った。 動物に無関心だった…

白猫のみーちゃん

転校先の諏訪の寒天場で、亡くなった前の住人の白い猫と暮らした少女がいました。名前を呼んでも一度も返事をしなかった理由は、四十九日のあとに隣家の奥さんの一言で分か…

待っていてくれた猫

小学生の頃に飼っていた白猫は、私が家を空けた冬に用水路で亡くなりました。就職して二年目、泣きながら歩く夜道に現れた一匹の白い猫。越前の眼鏡の町を舞台に、なぜあの…

どんぐり

餌をやると、翌朝きまって沓脱ぎ石の右の端にどんぐりが一つ置いてある。お礼だと思っていました。けれどその置き場所には、私が越してくる三年も前から決まっていた理由が…

白猫のミーコ

生まれる前から家にいた白猫のミーコ。嵐の夜に父が拾ったその子は、漁師の父を持つ港町の少女のそばで、つらい日もうれしい日もいつも静かに寄り添い続けてくれました。一…

猫が選んだ場所

古書店の帳場で十六年を共にした老猫の看取りの物語です。最期の居場所を探して姿を消した灯が、泥まみれになって帰ってきて、最後に選んだのは、わたしの腕の中でした。深…

会いに来てくれた猫

家族に言えない悩みを、布団の中で茶トラ猫にだけ打ち明けていた日々。その子を見送って五年、疲れ果てて眠る私の背中に、忘れられない重みが戻ってきた。亡くなった後も寄…