猫エサ缶とコーヒー

公開日: ちょっと切ない話 |

ウェットフードを食べる猫(フリー写真)

俺はコンビニで一人夜勤をしている。

いつも夜中の3時くらいに、猫エサ缶とコーヒーを買って行くおっちゃんがいる。

おっちゃんが、

「うちの猫はこれしか食べないんだよ」

なんて話してくれたりして、猫好きな俺はいつも癒されていた。

初めて会話してから半年ほど経ったある日、レジに来たおっちゃんの買い物カゴの中に猫エサ缶が無かった。

俺はどうしたのかと思ったが何も言えず、コーヒーをスキャンした。

すると、おっちゃんが笑顔でポケットから写真を取り出して言った。

「いつもありがと。これうちの」

年老いた感じの痩せた猫だった。

死んでしまったらしい。

「もうエサは買わなくて済むわな」

なんて笑いながら話していた。

俺は泣いたよ。

猫(フリー写真)

会いに来てくれた猫

五年前に飼っていた茶トラ猫。 当時、姉が家出同然で出て行ってしまい、家の雰囲気が暗かったのを憶えています。 そんなこともあり、私は家では出来るだけ明るく振る舞っていましたが…

太陽と手のひら(フリー写真)

この命を大切に生きよう

あれは何年も前、僕が年長さんの時でした。 僕は生まれた時から重度のアレルギーがあり、何回も生死の境を彷徨って来ました。 アレルギーの発作の事をアナフィラキシーショックと言…

金魚すくいをする女の子(フリー写真)

兄妹の金魚すくい

俺が打っている店(金魚すくい)に、兄妹と思われる7歳ぐらいの女の子と、10歳ぐらいの男の子がやって来た。 妹は他の子供たちが金魚すくいをしているのを興味津々で長い間見ていたが、や…

お手玉(フリー写真)

私のこと忘れないでね

遠い昔、私が小学4年生の頃の話です。 当時の僕は人見知りで臆病で、積極的に話しかけたりするのが出来ない性格でした。 休み時間、みんなは外に出て遊んでいても、僕は教室の椅子…

父と子(フリー写真)

身体を大事にしろ

今日は父親の13回忌だ。 うちの父は僕が高校生の時に他界している。 死因は末期の膵臓癌だった。 最初に父が身体の不調を訴えて病院で検査を受けた時、肺に水が溜まっていた…

ハンバーグ(フリー写真)

お母さんの弁当

俺の母さんは、生まれつき両腕が不自由だった。 なので料理は基本的に父が作っていた。 でも遠足などで弁当が必要な時は、母さんが頑張って作ってくれていた。 ※ 小学六年生の…

野球ボール(フリー写真)

父と息子のキャッチボール

私の父は高校の時、野球部の投手として甲子園を目指したそうです。 「地区大会の決勝で9回に逆転され、あと一歩のところで甲子園に出ることができなかった」 と、小さい頃によく聞か…

レトロなサイダー瓶(フリー写真)

子供時代の夏

大昔は、8月上旬は30℃を超えるのが夏だった。朝晩は涼しかった。 8月の下旬には、もう夕方の風が寂しくて秋の気配がした。 泥だらけになって遊びから帰って来ると、まず玄関に入…

三毛猫(フリー写真)

幸せな猫の一生

僕はご主人様に拾われました。 毎日、おいしいご飯をくれました。 外で汚れたら、お風呂で洗ってくれました。 いつもいっぱい遊んでくれました。 たまにイタズラして怒…

チューリップ(フリー写真)

立派なお義母さん

結婚当初は姑と上手く噛み合わず、会うと気疲れしていた。 意地悪されたりはしなかったけど、気さくでよく大声で笑う実母に比べ、足を悪くするまでずっと看護士として働いていた姑は喜怒哀楽…