航空自衛隊の物語

公開日: 友情 | 心温まる話

飛行機

航空自衛隊の厳しさと、絆の深さを語る先輩からの物語。

航空自衛隊は、その名の通り、国の空を守る重要な任務を担う組織だ。

入隊する者は、数々の厳しい試験を乗り越え、日々の訓練に身を捧げる。

先輩は、その中での経験を私たちに語ってくれた。

彼の当時、新兵としての日々は、座学や訓練で忙しく、24時までの勉学に専念していた。

厳しい指導の下、一つでもミスをすれば、夢が遠のくというプレッシャーの中での生活だった。

そして、ある日、一つの出来事が彼らの中に影を落とす。

彼らの仲間の一人がカンニングをしてしまったのだ。

その行為が露呈し、彼の未来は一瞬で暗転した。

同期たちはその仲間を助けたくて、全員で血判状を作り、教官に彼の処分の取り消しを懇願した。

しかし、規律を守る組織の中で、その願いは叶わなかった。

彼は組織を去ることとなった。

時は過ぎ、先輩が言うには、その出来事から十数年後、仲間たちが再会を果たした。

その場に、彼も姿を現した。

みんなの中心で、彼は深い息を吸い込んで、言葉を続けた。

「あの日から、自分の行為を後悔し続けました。

自衛隊に対する感情も複雑で、しばらくの間、距離を置いて生きてきました。

だけど、時間が経ち、心の中で何かが変わりました。

自分の行動には責任がある。そして、失った夢に対する悔しさ。

だけど、その日、皆さんから受け取った血判状は、私の心の中でずっと輝き続けています。

あれは、私の一生の宝物です」。

その言葉の中には、過去の悔いと、仲間への感謝が詰まっていた。


note 開設のお知らせ

いつも当ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。
今後もこちらでの更新は続けてまいりますが、note では、より頻度高く記事を投稿しております。

同じテーマの別エピソードも掲載しておりますので、併せてご覧いただけますと幸いです。

note版では広告が表示されず、長編や特選記事を快適にお読みいただけます。
さらに初月無料の定期購読マガジン(月額500円)もご用意しており、読み応えあるエピソードをまとめて楽しむことができます。

泣ける話・感動の実話まとめ - ラクリマ | note

最新情報は ラクリマ公式 X アカウント にて随時発信しております。ぜひフォローいただけますと幸いです。

関連記事

ウェディングドレスを着た花嫁

大好きな娘へ

先日、俺の一人娘が嫁に行った。 目に入れても痛くない――。 そう自信を持って断言できるほど愛してきた、一人娘だった。 ※ 結婚式で娘は俺の前に立ち、はにかみな…

婚約指輪(フリー写真)

脳内フィアンセ

もう十年も前の話。 俺が京都の大学生だった頃、男二人、女二人の四人組でいつも一緒に遊んでいた。 そんな俺たちが四回生になり、めでたく全員就職先も決まった。 「もうこう…

受験(フリー写真)

おばあちゃんの愛情

俺の家庭は自分と母親、それとおばあちゃんの三人で暮らしている。 親父は離婚していない。パチンコなどのギャンブルで借金を作る駄目な親父だった。 母子家庭はやはり経済的に苦し…

スマートフォン

父の遺した言葉

私は今、高等学校3年生です。父がこの世を去ったのは10月26日のことでした。 父は、私が心から尊敬し、誇りに思える素晴らしい人でした。彼の死に際して、母と妹は慟哭しました。 …

教室(フリー写真)

大切な幼馴染

私には、大好きな男の子がいた。 その子は幼馴染で、小さな頃からずっと一緒だった。 私はいつも支えてくれた彼が大好きだった。 でも、彼は自ら命を絶った。 首を吊…

手を繋いで歩く夫婦(フリー写真)

たった一つの記憶

私の夫は、結婚する前に脳の病気で倒れてしまい、死の淵を彷徨いました。 私がそれを知ったのは、倒れてから5日も経ってからでした。 夫の家族が病院に駆け付け、携帯電話を見て私の…

教室(フリー写真)

虐め

友達が自殺した。 理由はよくある『虐め』。 俺は気付いていた。 友達が虐められてたことには気付いていた。 でも自分までそうなるのが嫌だったから、最後は他人の振り…

ピンクのチューリップ(フリー写真)

親指姫

6年程前の今頃は花屋に勤めていて、毎日エプロンを着け店先に立っていた。 ある日、小学校1年生ぐらいの女の子が、一人で花を買いに来た。 淡いベージュのセーターに、ピンクのチェ…

花嫁

娘の手紙と、父になれた日

土曜日、一人娘の結婚式だったんさ。 ※ 俺が彼女と出会ったのは、俺が25歳のとき。嫁は33歳だった。娘は、当時13歳。 つまり、娘は嫁の連れ子だった。 大きく…

父と娘(フリー写真)

娘からの愛情弁当

俺は高校まで都立でずっと給食だったし、大学のお昼も学食やコンビニで済ませていた。 母親の手作り弁当の記憶など、運動会か遠足くらいだ。記憶が遠過ぎて覚えていない。 就職して…