祖父母からのお小遣い
自分には77歳のばあちゃんがいる。 数ヶ月前にじいちゃんが亡くなり、最近はあまり元気が無い。 ばあちゃんの家には車で20分程で行ける距離だから、父と定期的に行く…
読んでいるうちに、胸がじわりと温かくなる話を集めました。日常の中に隠れた誰かの優しさ、見えないところで続けられた愛情、言葉にならなかった想い。泣けるというより、しみじみと何かが伝わってくる——そんな感動する話をお届けします。
自分には77歳のばあちゃんがいる。 数ヶ月前にじいちゃんが亡くなり、最近はあまり元気が無い。 ばあちゃんの家には車で20分程で行ける距離だから、父と定期的に行く…
事故で足が動かなくなった私が通れる店は、なぜか毎年少しずつ増えていきました。商店街の入口にはめられた木のスロープは、どれも手前の角の落とし方が同じです。乾物屋の…
高知・四万十の川漁師の家に生まれた私が、二十七歳ではじめて知った自分の出生の話です。窪川の祖母の家の大黒柱に二本ずつ並んでいた鉛筆の傷。その薄い三本を刻んでいた…
僕は24歳の時、当時勤めていた会社を退職して独立しました。 会社の駐車場で寝泊まりし、お子さんの寝顔以外は殆ど見ることが無いと言う上司の姿に、未来の自分の姿を重…
自分でも理由は判らないが、気が付けば仕事のやる気を失くしていた。 会社を欠勤し、それが数日続いたある日の夜、強面の上司が自宅に来た。 最後通告かなと思いながら、…
待ち合わせた彼女を待っていて見かけたのは、大学生風のカップルだった。 男の子が女の子の正面に立って、何かしきりに手を動かしていた。手話だ。 彼はやっと手話を覚え…
伊万里の坂の下で毎朝遅刻していた中学生は、私の部屋に来るたび畳の毛を手のひらで集めて帰りました。一年後に学園から戻ってきたその子の鞄から出てきた白い封筒が、その…
山形・庄内の羽黒門前町で絵馬の板を仕上げていた祖母は、代金の入っていない小絵馬の裏にだけ墨で点をひとつ打ち、焼かずに残していました。掛け所の四十一枚と、九つの冬…
小学生の頃、難聴の子がクラスに居た。 補聴器を付ければ普通学級でも問題無い程度の難聴の子だった。 彼女はめちゃくちゃ内気で、イジメられこそしていなかったけど、友…
僕は小さい頃に両親に捨てられ、色々な所を転々として生きてきました。 小さい頃には「施設の子」とか「いつも同じ服を着た乞食」などと言われました。 偶に同級生の子と…
結構前、家の固定電話に電話がかかってきた。 『固定電話にかけてくるなんて、誰かなぁ』 と思いながらも、電話に出てみた。 そしたら、 「もしもし? 俺だけど母さん…
遡ること、今から15年以上前。 当時、小学6年生だった僕のクラスに、A君というクラスメイトがいました。 父親のいないA君の家は暮らしぶりが悪いようで、いつも兄弟…
俺がケーキ屋で支払いをしていると、自動ドアが開いて、幼稚園児くらいの女の子が入って来た。 女の子は一人で買い物に来たらしく、極度の緊張からか、頬を赤く染め真剣な…
金持ちで顔もまあまあ。 何より明るくて突っ込みが上手く、ボケた方が 「俺、笑いの才能あるんじゃね」 と勘違いするほど(笑)。 彼の周りには常に笑いが絶えなかった…
彼女に大事な話があるからと呼び出した。 彼女も俺に大事な話があると言われて待ち合わせ。 てっきり別れると言われるのかと思ってビビりながら、いつものツタヤの駐車場…