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妹が遺した湯呑みと姪の涙

山あいの窯場で妹を静かに見送った陶芸家の私。強くあろうと涙をこらえ続ける私に、四歳の姪がかけたひと言が、凍りついた心を静かにほどいていく。妹を残した若い医者への…

兄が遺した銀の鈴

亡くなった兄の研究ノートが、五年経って横浜のパン屋に届いた。最後のページに書かれていたのは、妹に宛てた静かな祈りだった。猫の首輪に揺れる銀の鈴の音と共に、無口な…

ランドセルの色

十一年ぶりに兄と再会したのは、娘のランドセルを選ぶ店だった。ずっと言えなかった「ありがとう」が、冬の光の中でゆっくりとほどけていく。…

迷惑掛けてゴメンね

余命を隠して兄だけを頼った妹が繰り返した「迷惑掛けてゴメンね」。その言葉が二十年前の冬、簞笥の引き出しの前から始まっていたと知ったとき、兄に残されたものとは。学…

虐めから守ってくれた兄

いつも私をからかってばかりの、意地悪な兄。けれど中学で虐めに遭い、暗い川を見つめた夜、兄がくれた小さなオルゴールが、すべてを変えました。亡き母の子守唄でつながる…