散歩の記録が今日も届く
夜行バスの中でスマホが光った。『クウの散歩を記録しました 2.4キロ 38分』。もう歩けるはずのない犬の記録が、なぜ今日も届き続けるのか。確かめるためだけに引き…
夜行バスの中でスマホが光った。『クウの散歩を記録しました 2.4キロ 38分』。もう歩けるはずのない犬の記録が、なぜ今日も届き続けるのか。確かめるためだけに引き…
妻を亡くして五年、老犬ハナと二人で暮らしてきた獣医のもとに、疎遠だった娘と孫が夏休みを過ごしに帰ってきた。ハナの最期と、孫娘の絵日記の最後のページが、沈黙の家族…
浜松の佐鳴湖のそばで飼われていた柴犬のきなこ。友人の彩は中学二年の秋から、真夏でも右の袖だけを下ろすようになりました。十年後、きなこが亡くなった晩に見せてもらっ…
生まれる前から家にいた白猫のミーコ。嵐の夜に父が拾ったその子は、漁師の父を持つ港町の少女のそばで、つらい日もうれしい日もいつも静かに寄り添い続けてくれました。一…
坂の上でいつも私を待っていてくれた、雑種の犬コロ。捨て犬だった子犬との出会いから、大病の看病、台風の日の待ち合わせ、そして十八歳を目前に旅立った最期まで、十八年…
散歩をサボってばかりだった私を、十三年もそばで見守り続けた柴犬のナナ。寝たきりだったはずのその子が、私が街へ帰る朝、最後の力を振り絞って立ち上がったのです。一匹…
雨の夜に拾った雑種の子犬ナナと過ごした十四年。会社を辞め塞ぎ込んだ私を救い、家族の一員となったナナの一生と、最後の散歩、看取った日を描く泣ける話。口がきけなかっ…
古書店の帳場で十六年を共にした老猫の看取りの物語です。最期の居場所を探して姿を消した灯が、泥まみれになって帰ってきて、最後に選んだのは、わたしの腕の中でした。深…
長野の諏訪で寒天を作る家に、雪の朝、こはくという猫が生まれました。嫁いだ私を、こはくは毎日夕方になると玄関で待っていたそうです。三和土に揃えて置かれていた古いス…