母は亡くなった

病院

14年も前のこと。

母は亡くなった、癌のせいで。

私たち姉妹は、その事実を知ることなく彼女を見送った。

彼女は私の永遠の尊敬の対象、そして追い続ける理想である。

抗がん剤の影響で髪が失われ、母は病室でレースのヘアーキャップを被って微笑んでいた。

私の中学の入学式の日、彼女は病室から脱走し、かつらを着けて私の隣に立った。

新しい制服の私を見て涙を流す母。

その感情を、私は当時、理解していなかった。

後に知ったのは、その前日に父が母に病状を伝えたということだった。

母は東京の病院から、静かに我が家に戻った。

母の病気の真実を隠した父への怒りは猛烈で、一時は口をきかなかった。

しかし、ある日、母から父への手紙を見つけた。

その手紙を読んだ夜、父は夜遅くまで帰らず、翌朝、彼の赤く腫れた目を私は覚えている。

ある日、飛行機に乗っている時、前の座席には遺体が。

その後ろで黙っている男性を見た瞬間、父の気持ちを思い出して涙が止まらなかった。

昨日まで、私は自分の人生に絶望していた。

しかし、この物語を書き留めながら、亡き母のことを思い出し、他の方々の体験を知ることで、自分の過ちに気づいた。

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