幸せな猫の一生
僕はご主人様に拾われました。
毎日、おいしいご飯をくれました。
外で汚れたら、お風呂で洗ってくれました。
いつもいっぱい遊んでくれました。
たまにイタズラして怒られました。
けれども、すぐに頭を撫でて許してくれました。
※
ご主人様が泣いて帰った時、僕が慰めました。
そしたら、いっぱい僕を抱きしめて、いっぱい泣いていました。
いつも、ご主人様の布団で寝かせてもらいました。
いつも、ご主人様の温かさが伝わって来ました。
※
ある日、僕の体が痛くなって、ご主人様は夜中に走って病院へ連れて行ってくれました。
病院で先生のお話を聞いて、ご主人様は泣いていました。
家に帰っても、ご主人様は泣いていました。
だから僕はまた、ご主人様を慰めました。
そしたら、ご主人様は僕を抱き締めて、
「ごめんね、ごめんね」
と、いっぱい泣いていました。
※
数日後…僕は体が動かなくなりました。
ご主人様は僕を抱き締めて、また泣いていました。
いつもより、いっぱい僕の名前を呼んでくれました。
ご主人様、何で泣いているの?
また僕が慰めました。
僕は…少し眠くなりました…。
ご主人様がもっと強く抱き締めてくれました。
ご主人様の温かさがいっぱい伝わって来ました。
ご主人様…僕が起きたら、またいっぱい遊んでください。
僕はすごく幸せです。おやすみなさい。
僕は…眠りに就きました…。