一度きりの恋
俺が惚れた子の話をします。 俺はもう、40歳手前の独身男です。 もう5年近く、彼女もいません。 ※ そんな俺が、去年の5月ごろに友人に誘われ、なんとなくゴルフを…
続きを読む:一度きりの恋俺が惚れた子の話をします。 俺はもう、40歳手前の独身男です。 もう5年近く、彼女もいません。 ※ そんな俺が、去年の5月ごろに友人に誘われ、なんとなくゴルフを…
続きを読む:一度きりの恋兄家族が、俺たちの家に突然やってきた。 そして――長女を置いて、引っ越していった。 ※ 兄も兄嫁も、昔から甥っ子ばかりを溺愛していた。 甥は確かにすごい奴だっ…
続きを読む:「ありがとう」から始まった家族あれは、今から一年半前。大学3年になったばかりの春のことでした。 授業が終わり、帰り支度をしていると、携帯が鳴りました。 画面に表示されたのは、彼の親友からの着…
続きを読む:彼がくれた最期の「ありがとう」新潟の式場で流れた、亡き母のビデオレター。鉄筋工の父へ宛てた最後の五行に、二百人の会場が音をなくしました。半年後、画面が三度だけ下がる理由と、箱に書かれたひらが…
続きを読む:母のビデオレターと、ひらがな五文字の箱あなたは雪を描くとき、白い絵の具を使わない人でした。夏の病室で「ゆきがみたい」と言われ、僕は真夏の富士山へ登りました。間に合わなかったあの夏と、枕元に置いていっ…
続きを読む:白い絵の具を使わない人4歳になる娘が、「字を教えてほしい」と言ってきました。 正直、どうせすぐ飽きるだろうと思いながらも、毎晩少しずつ教えてあげるようになりました。 「あ」はこう書く…
続きを読む:パパに届けたくて私の甥っ子は、母親である妹が病気で入院したとき、しばらくの間、私たち家族のもとで過ごすことになりました。 「ままが びょうきだから、おとまりさせてね」 そう言っ…
続きを読む:あした かえるね小学三年の夏休み、バス停に毎日立つ中学生の女の子がいました。時計台を見上げ、時刻表の同じ行を人差し指でなぞる。それを何時間も繰り返していたのです。十数年後、同じ…
続きを読む:千穂姉ちゃんが待っていたもの日曜日の河原で食べたおにぎり、千円が払えず入れなかった球場、外のベンチで広げた弁当。幼い頃に父を亡くした俺と、働き詰めだった母。母の涙と最期の「野球……ごめんね…
続きを読む:世界で一番温かい野球観戦六歳で旅立った妹の大好物は、街のケーキ屋のいちごのショートケーキだった。病室へ走った十七歳の兄は、あるだけのケーキを抱えて戻る。苺を最後まで残す妹との約束と、お…
続きを読む:妹が食べた最後のショートケーキ娘を背に、小さな日の丸の旗を振って、あなたを見送ってから―― もう、半世紀が過ぎてしまいました。 たくましいあなたの腕に抱かれたのは、ほんの、ほんのつかの間でし…
続きを読む:あなたの腕に抱かれて私の前の上司、課長は無口で無表情な人でした。 雑談には加わらず、お酒も飲まない。人付き合いを避ける、どこまでも堅物な方でした。 そのぶん、誠実で公平。どんな場面…
続きを読む:もう一度、あの笑顔に会いたくて俺がまだ小学校に上がる前、父親は交通事故で亡くなった。 母親は、女手ひとつで俺を育ててくれた。 ※ 家は貧しく、県立高校を受けたが落ちてしまい、私立に通う余裕も…
続きを読む:パソコンが得意な息子へ昨日の朝、女房と喧嘩をした。いや、喧嘩なんてもんじゃない。酷いことをしてしまった。 原因は、前の晩の夜更かし。寝不足で不機嫌なまま起きた俺の、最悪の寝起きだった…
続きを読む:涙のビーフシチュー土曜日、一人娘の結婚式だったんさ。 ※ 俺が彼女と出会ったのは、俺が25歳のとき。嫁は33歳だった。娘は、当時13歳。 つまり、娘は嫁の連れ子だった。 大きくな…
続きを読む:娘の手紙と、父になれた日ラクリマを応援する
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