天邪鬼な君

公開日: ちょっと切ない話 | 恋愛

恋人同士(フリー写真)

関係を迫ると、あなたは紳士じゃないと言われる。

関係を迫らないと、あなたは男じゃないと言われる。

度々部屋を訪れると、もっと一人の時間が欲しいと言われる。

あまり部屋を訪れないと、二股をかけているのかと言われる。

流行りの格好良い服を着ると、あなたって流行に振り回されて軽薄なのねと言われる。

流行りの格好良い服を着ないと、あなたってダサダサで恥ずかしいと言われる。

話を聞きながら発言すると、黙って聞いてよと言われる。

話を黙って聞いていると、何か言ってよと言われる。

待ち合わせに30分遅れて行くと、30分も待たせるなんてひどいと言われる。

自分が30分遅れると、30分ぐらい何よと言われる。

やきもちを焼くと、縛られるのは嫌と言う。

やきもちを焼かないと、もう愛は無いのかと言う。

そうだねと賛成すると、自分の考えが無い人ねと言われる。

そうじゃないと反対すると、理解が無い人ねと言われる。

愛してるよと言うと、口の軽い人ねと言われる。

大好きだよと言うと、それだけしか言えないのと言われる。

墓に供え物をすると、君は無視する。

僕は泣いているのに、君は安らかに笑っている。

関連記事

おばあさん(フリー素材)

ばあちゃんいつまでもげんきでね

ばあちゃんの痴呆症は日に日に進行し、ついに家族の顔も分からなくなった。 お袋のことは変わらず母ちゃんと呼んだが、それすらも自分の母親と思い込んでいるらしかった。 俺と親父は…

冬と春の境界(フリー写真)

人間としての愛

1月の朝がとても寒い時に、必ず思い出す少年がいます。 当時、私は狭心症で休職し、九州の実家にて静養していた時でした。 毎朝、愛犬のテツと散歩していた時に、いつも遅刻して実家…

どんぐり(フリー写真)

どんぐり

毎年お盆に帰省すると、近くの川で『送り火』があります。 いつもは淡い光の列がゆっくり川下に流れて行くのを眺めるだけなのだけど、その年は灯篭に『さちこ』と書いて川に浮かべました。 …

野球(フリー写真)

甲子園の約束

十年前、彼女が死んだ。 当時、俺達は高校3年生。同じ高校に通い、同じ部活だった。 野球部だった。 俺と彼女は近所に住む幼馴染で、俺は小さな頃から、野球が好きな両親に野…

お弁当(フリー写真)

母ちゃんの弁当

中学1年生くらいの時は反抗期で、ちょっとツッパっていたりした。 「親の作った弁当なんかダサくて食えるか。金よこせよ、コンビニで買うから!」 と母ちゃんに言ったことがあってさ…

田舎の風景(フリー写真)

せめて届かないだろうか

葬式、行けなくてゴメン。 マジでゴメン。 行かなかったことに言い訳できないけどさ、せめてものお詫びに、お前んちの裏の山に登って来たんだ。 工事用の岩の間に作った基地さ…

桜

再会と再出発

3年前、私は桜が開花し始める頃に自殺を考えていました。失恋、借金、会社の倒産と様々な問題が重なり、絶望していたのです。両親とも絶縁状態で、孤独を感じていました。 最後に何か美味…

太陽と手のひら(フリー写真)

この命を大切に生きよう

あれは何年も前、僕が年長さんの時でした。 僕は生まれた時から重度のアレルギーがあり、何回も生死の境を彷徨って来ました。 アレルギーの発作の事をアナフィラキシーショックと言…

夕焼け(フリー素材)

大きな下り坂

夏休みに自転車でどこまで行けるかと小旅行。計画も、地図も、お金も、何も持たずに。 国道をただひたすら進んでいた。途中に大きな下り坂があって、自転車はひとりでに進む。 ペダル…

蛍(フリー写真)

蛍は亡くなった人の魂

祖父が死んで、もう12年になる。 幼い頃から、 「蛍は亡くなった人の魂だから、粗末に扱うな」 と祖父に教えられてきた。 ※ 去年の8月15日の夜、父と俺とで家族総…