一生の宝物

公開日: 仕事 | 心温まる話

航空自衛隊の戦闘機(フリー写真)

航空自衛隊に所属する先輩から聞いた話。

航空自衛隊では覚えることが山ほどあり、毎日24時まで延灯願いを出して勉学に励んでいた。

座学(学課)でも指定の成績を取れないとパイロット免となる。

カンニングは即刻首という厳しさだった。

そんな中、仲間の一人のカンニングが露呈した。

同期全員が血判状を持って教官に懲戒の取り消しを依願したが、規則は曲げられないとして、その学生は首になった。

あれから十数年後、同期会に出席した彼は、席上こうスピーチした。

「あの当時は悔しくて苦しくて、何度も自暴自棄になった。

自衛隊に対しても悪い感情を持ってしまい、遠ざけてきた。

しかしあれから十数年経って、やっと気持ちの整理がついた。

自分の行動には責任を取らなくてはならなかったのだ。

その時、私は責任と引き換えに夢を失ったが、代わりに大切なものを頂いた。

その時に皆さんから貰ったこの血判状が私の一生の宝物です」

手を組む女性(フリー写真)

恋人からの手紙

昨日、恋人が死んじゃったんです。病気で。 そしたらなんか通夜が終わって、病院に置いて来た荷物とか改めて取りに行ったら、その荷物の中に俺宛ての手紙が入ってたんです。 で、よく…

皺のある手(フリー写真)

私はおばあちゃんの子だよ

私は幼い時に両親が離婚して、父方の祖父母の家に引き取られ育てられました。 田舎だったので、都会で育った私とは周りの話し方から着る服、履く靴まで全てが違いました。 そのため祖…

手のひら(フリー写真)

出会い

昔、美術館でバイトをしていた。 その日の仕事は、地元の公募展の受け付け作業。 一緒に審査員の先生も一人同席してくれる。 その時に同席してくれたのは、優しいおじいちゃん…

病院(フリー素材)

みほちゃんという子

看護学生の頃、友達と遊びに行った先で交通事故を目撃しました。 勉強中の身ではあったのですが、救急隊員が駆け付けるまでの間、友人の手も借りながら車に撥ねられた女の子の応急処置をしま…

機関車(フリー写真)

モンロヴィアへ

太平洋戦争が終わって間もない頃、彼女は単身ニューヨークに留学しました。 ところが、待っていたのは人種差別…。 栄養失調と精神的プレッシャーが重なり、肺結核に罹ってしまったの…

空(フリー写真)

見守ってくれた兄

我が家の仏壇には、他より一回り小さな位牌があった。 両親に聞いた話では、生まれる前に流産してしまった俺の兄のものだという。 両親はその子に名前(A)を付け、事ある毎に …

タクシー(フリー写真)

台風の日

タクシーの中でお客さんとどんな話をするか、平均で10分前後の短い時間で完結する話題と言えばやはり天気の話になります。 今日の福岡は台風11号の余波で、朝から断続的に激しい雨が降っ…

街の夕日(フリー写真)

人とのご縁

自分は三人兄弟の真ん中として、どこにでもある中流家庭で育ちました。 父はかなり堅い会社のサラリーマンで、性格も真面目一筋。それは厳格で厳しい父親でした。 母は元々小学校の教…

白打掛(フリー写真)

両親から受けた愛情

先天性で障害のある足で生まれた私。 まだ一才を過ぎたばかりの私が、治療で下半身全部がギプスに。 その晩、痛くて外したがり、火の点いたように泣いたらしい。 泣き疲れてや…

カーネーション(フリー写真)

本当のお母さん

俺が6歳の頃、親父が再婚して義母がやって来た。 ある日、親父が 「今日からこの人がお前のお母さんだ」 と言って連れて来たのだ。 新しい母親は、俺を本当の子供のよ…