残りの一年
彼女に大事な話があるからと呼び出した。
彼女も俺に大事な話があると言われて待ち合わせ。
てっきり別れると言われるのかと思ってビビりながら、いつものツタヤの駐車場に集合。
お互い大事な事をメールに書き、同時に送信し合った。
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俺の大事な話の内容
俺、ガンになったみたいで、あと一年くらいしか持たないんだって。
○○の事、本当に愛してるよ。
出会えて良かった。
○○のおかげで凡人の一生の幸せ3人分はもらったよ(笑)。
お金が貯まったら同棲して、いつか結婚しようって約束、守れなくてごめん。
正直、最後まで一緒に居て欲しいけど、無理にとは言わないから○○の自由にしてくれ。
俺の最後の恋人が○○なのは運命なのかな?
だとしたら最高の人生だわ。
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彼女の大事な話
実は妊娠しました。
生理遅いなあと思って放置してたんだけど、もしかしたらデキてるかもと思い病院に行って来た。
「いつか同棲して結婚」という約束したの覚えてる?
その「いつか」ってのすぐでもいい?
お金ないけどやって行けないこともないだろうし。
本当に○○と出会えて良かったと思うよ。
今まで男に裏切られて来たけど、○○は違うって解った。
「もしかしたら運命の出会いなのかも」ってちょっぴり思ったよ(笑)。
でも、無理はしなくていいからね。
もし改めてプロポーズしてくれるなら早目にね。
もうちょっと待ってと言われたら待つから。
子供を産んで3人で幸せになりたいけど、○○が好きなようにしていいからね。
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お互いメールを見た後、彼女が
「前から思ってたけど、私達似たもの同士だよね(笑)。
あと一年しか一緒に居られないのかあ。
自分の体の事で結婚を辞めるってのはやめてね。
○○が死んじゃっても、私一人で頑張るから。
残りの一年、最高の時を過ごせる気がするから」