毎日同じ電車に乗っていた彼女のこと
高校時代、毎日同じ電車で隣に座っていた後輩の女の子。告白できぬまま別れて十年以上が経ったあと、俺が知ったこと。…
好きだった人のこと、一緒にいられた時間、終わってしまった恋のこと。恋愛の話は、泣ける話の中でも特別な痛みと温かさを持っています。実話風の短編から長編まで、恋する気持ちと別れの切なさを丁寧に描いた作品を集めました。
高校時代、毎日同じ電車で隣に座っていた後輩の女の子。告白できぬまま別れて十年以上が経ったあと、俺が知ったこと。…
小学校の頃、私はいじめられていた。 消しゴムを勝手に使われた。 腹が立って「やめて」と言った。 相手は、学年のボスみたいな女子だった。 その瞬間から、クラスの空…
俺には、三年付き合った彼女がいた。 二年前のある日、その彼女が事故に遭った。 俺と会う約束をしていて、青信号を急いで渡ったところを、右折してきた車にはねられたら…
その夜は、付き合って三年目の記念日でした。 彼は手料理を用意して、私の帰りを待っていてくれました。 ※ けれど私は、仕事が長引いてしまい、約束の時間に帰れません…
私の命は、まもなく静かに尽きます。 不思議と、恐れはありません。 ただ、あなたが大丈夫かだけが心配です。 恋愛ドラマで私より先に泣いていたあなたを、置いていくこ…
昨日、恋人が死んだ。 長い闘病の末、静かに息を引き取った。 通夜が終わり、病院に残っていた荷物を取りに行った時、その中に、俺宛ての手紙が入っていた。 白い封筒。…
文章に自信はないけれど、少しだけ私の話を聞いてください。 二十四歳のとき、私は人生のどん底にいました。 六年付き合い、婚約までしていた彼に裏切られたのです。相手…
彼女とは、バイト先で出会った。 年上の彼女は、入った時からどこか気になる存在だった。 「付き合ってる人は居ないの?」 「居ないよ…彼氏は欲しいんだけど」 「じゃ…
指輪の内側には、サイズの数字のほかに細かい傷が一列だけついていました。二十歳の春に不妊と告げられた私に、作業着のまま駆けつけた彼が差し出した小さな箱。一年後に本…
彼女がこの世を去りました。病死でした。 彼女と出会ったのは、もう七年ほど前のこと。当時、彼女は大学一年生で、私は社会人。 持病があり、彼女は寂しそうに笑いながら…
年下の彼氏がいた。 私が三十歳で、彼は二十二歳。 大学生だった彼は、社会人の私にどこか遠慮があるようで、付き合って三年が経っても、将来の話なんて一度もしたことが…
大好きなあなたは、今も笑っているのでしょうか。 ※ 私が7歳のとき。なぜか実の親元ではなく、おじいちゃんに引き取られました。 そこで出会ったのは、三人の男の子。…
三年前の春。 桜がほころび始めた頃、僕は人生を終わらせようと考えていた。 大きな理由があったわけじゃない。 失恋、借金、そして勤めていた会社の倒産。 すべてが重…
五年前の冬の朝。 出動指令の無線が車内に響き、私たち消防隊は病院火災の現場へ走った。 空気は乾ききり、到着したときには二階の窓から黄炎が噴き上がっていた。 ※ …
元号が昭和から平成に変わろうとしていた頃のことです。 私は二十代半ば、彼女も同い年でした。 ちょうど、付き合おうかという時期に――彼女から、泣きながら一本の電話…