空港の約束
俺が25歳くらいの時の話。 当時働いていた職場に二つ年下の女の子が居て、めっちゃいい子だった。 当時はお互い恋人が居たから付き合えなかったけど、お互いかなり意識…
好きだった人のこと、一緒にいられた時間、終わってしまった恋のこと。恋愛の話は、泣ける話の中でも特別な痛みと温かさを持っています。実話風の短編から長編まで、恋する気持ちと別れの切なさを丁寧に描いた作品を集めました。
俺が25歳くらいの時の話。 当時働いていた職場に二つ年下の女の子が居て、めっちゃいい子だった。 当時はお互い恋人が居たから付き合えなかったけど、お互いかなり意識…
2012年の夏。 付き合って2年になる彼女がいた。 彼女とは中学の同級生で、成人してから付き合い始めた。 同窓会で2年振りの再会。 お互いにどんな性格なのか、趣…
昨日、恋人が死んじゃったんです。病気で。 そしたらなんか通夜が終わって、病院に置いて来た荷物とか改めて取りに行ったら、その荷物の中に俺宛ての手紙が入ってたんです…
私は現在20歳です。 今付き合っている彼氏とは、去年の夏にナンパされて知り合った。 彼氏の見た目はいわゆるチャラ男で、それなりに遊んでいる感じ。 絶対好きになん…
元号が昭和から平成に変わろうとしていた頃の話です。 当時、私は二十代半ば。彼女も同じ年でした。 いよいよ付き合おうかという時期に、彼女から私に泣きながらの電話……
あの日、俺は彼女と些細な事でケンカをしていた。 お互い険悪な状態のまま、彼女は車で仕事へ行った。 俺は友達に会い、彼女の愚痴を言いまくっていた。 そして彼女の仕…
交通事故に遭ってから左半身に少し麻痺が残り、日常生活に困るほどではないけれど、歩くとおかしいのがばれる。 付き合い始めの頃、それを気にして一歩下がるように歩いて…
もう2年も前の話になる。 当時、俺は医学生だった。彼女も居た。 世の中にこれ以上、良い女は居ないと思う程の女性だった。 しかし彼女はまだ若かったにも関わらず、突…
俺には幼馴染の女の子が居た。 小学校から中学校まで病気のため殆んど普通の学校に行けず、いつも院内学級で一人で居るせいか人付き合いが苦手で、俺以外に友達は居なかっ…
関係を迫ると、あなたは紳士じゃないと言われる。 関係を迫らないと、あなたは男じゃないと言われる。 度々部屋を訪れると、もっと一人の時間が欲しいと言われる。 あま…
5年前のある日、ある病院から火災発生の通報を受けた。 湿度が低い日だったせいか、現場に着いてみると既に燃え広がっていた。 救助のため中に入ると、一階はまだ何とか…
今から6年前の話です。 僕がまだ十代で、携帯電話も普及しておらずポケベル全盛期の時代の事です。 僕はその頃、高校を出て働いていたのですが、二つ年上の女性と付き合…
浜に流れ着いた浮子は底を上にして置く——それが加瀬浦の決まりごとでした。あの子が繰り返した「うちの印、覚えとって」の意味を、私は四十年かけて知ります。約束の前日…
山の観測所に勤めるあなたは、秋の沢の鉄砲水から私を庇って逝きました。所長さんの手に握られていた桜の櫛、遺された双子、観測野帳の余白に残された小さな言葉、今も続く…
海の見える坂の町の活版印刷所で、わたしと志乃と省吾は出会いました。志乃が昏睡に落ちる前の晩、一人きりで組んでいたのは、自分自身の言葉でした。彼女が遺した最後の版…