家族

不器用な父の宝物

うちの父は、何だかちょっと変わった人だ。 家事はまったくしないし、気に入らないことがあると、黙り込んで口をきかなくなる。 まるで子供のように、わがままで頑固…

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君の手紙、僕の手紙

先日、小学5年生の娘が何かを書いているのを見つけた。 それは、亡き妻への手紙だった。 「ちょっと貸して」 そう言って、そっと中身を見せてもらった。 まだ拙い…

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母を想うお弁当 ― 花でいっぱいの遠足の日

遠足の日のことでした。 お昼ご飯の時間になり、担任の先生は子どもたちの様子を見ながら、芝生の上を歩いていました。 色とりどりのお弁当が並び、笑顔と笑い声があ…

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娘の声が届いた日

私はかつて、妻と一人娘の三人で暮らしていた。 だが、娘が1歳と2ヶ月になった頃、離婚することになった。 原因は、酒に溺れた私だった。 酒癖が悪く、時には暴力…

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義母がくれた、ほんとうの愛

| 家族 | 心温まる話 |

俺が六歳のとき、親父が再婚して、新しい母親がやってきた。 「今日からこの人がお前のお母さんだ」 そう言って紹介された女性は、優しく微笑んでいた。 家族とか血…

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余命3ヶ月の母の“最後のおむすび”

僕がかつて看取った患者さんに、スキルス胃がんを患っていた一人の女性がいました。 余命3ヶ月と診断され、彼女はある病院の緩和ケア病棟に入院してきました。 ※ …

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三度、月に祈った夜

| 友情 | 夫婦 | 子供 | 家族 | 悲しい話

俺は、これまでの人生で三度だけ、神様にすがったことがある。 ※ 最初は、七歳のとき。 両親が離婚し、俺は父方の祖父母に預けられた。 祖父母はとても厳しく、愛…

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「ありがとう」から始まった家族

兄家族が、俺たちの家に突然やってきた。  そして――長女を置いて、引っ越していった。 ※ 兄も兄嫁も、昔から甥っ子ばかりを溺愛していた。 甥は確かにすごい奴…

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結婚式に届いた母のビデオレター

| 夫婦 | 家族 | 心温まる話 |

本人から聞いたのか、共通の友人から聞いたのか──その記憶は曖昧だけれど。 「物心がつく前に母親を亡くし、父親に育てられた子だ」と、その話はいつの間にか耳に入…

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パパに届けたくて

4歳になる娘が、「字を教えてほしい」と言ってきました。 正直、どうせすぐ飽きるだろうと思いながらも、毎晩少しずつ教えてあげるようになりました。 「あ」はこう…

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あした かえるね

私の甥っ子は、母親である妹が病気で入院したとき、しばらくの間、私たち家族のもとで過ごすことになりました。 「ままが びょうきだから、おとまりさせてね」 そう…

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世界で一番温かい野球観戦

幼い頃に、父を亡くしました。 それからというもの、母は再婚もせずに、女手ひとつで俺を育ててくれました。 ※ 学歴も、特別な技術もなかった母は、個人商店の雑務…

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パソコンが得意な息子へ

俺がまだ小学校に上がる前、父親は交通事故で亡くなった。 母親は、女手ひとつで俺を育ててくれた。 ※ 家は貧しく、県立高校を受けたが落ちてしまい、私立に通う余…

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娘の手紙と、父になれた日

| 子供 | 家族 | 心温まる話

土曜日、一人娘の結婚式だったんさ。 ※ 俺が彼女と出会ったのは、俺が25歳のとき。嫁は33歳だった。娘は、当時13歳。 つまり、娘は嫁の連れ子だった。 大き…

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