進学を願ってくれた母
僕の家は兄弟三人の母子家庭です。
母子家庭という事もあり、母は何も言わなかったけど家庭は火の車でした。
電気が止まった時も。
ガスが止まった時も。
中学の校納金を払えなかった時も。
母はいつも笑いながら、
「忘れてた、ゴメンね」
と言いました。
それが辛くて、心苦しくて、何も出来ない自分が情けないと思いました。
※
僕が中学3年生になり、高校受験の前に思い切って言いました。
「母さんは三人育てるの辛くて大変じゃない? 僕は進学せずに就職した方が良いんじゃないの?」
母は言いました。
「あんたが進学しない方が、何倍も辛いよ」
涙が出ました。
進学したら母はもっと大変になるのに。
それでも進学を願ってくれた母が僕は大好きです。
必ず今の高校を卒業して、たくさん親孝行したいと思います。
母さん、ありがとう。