二十六年聴かなかったCD
中学一年で図書委員だった彼が、転校の前日に真っ白なCDを黙って渡してきました。怖くて二十六年しまい込んだその一枚を再生した日、図書館の貸出カードの一つ上の欄が意…
続きを読む:二十六年聴かなかったCD中学一年で図書委員だった彼が、転校の前日に真っ白なCDを黙って渡してきました。怖くて二十六年しまい込んだその一枚を再生した日、図書館の貸出カードの一つ上の欄が意…
続きを読む:二十六年聴かなかったCD三年前に親父が亡くなったんだけど、殆ど遺産を整理し終えた後に、親父が大事にしていた金庫が出てきたんだよ。 うちは三人兄弟なんだけど、お袋も亡くなっていて、誰もそ…
続きを読む:父が遺したもの福井・鯖江の眼鏡フレーム工場で、削りの音だけを頼りに生きてきた父親の話です。三歳の娘の難聴を告げられた冬、家じゅうの戸がいつも五センチだけ開けてあった理由と、台…
続きを読む:妻はどの戸も閉めなかった一人暮らしを始める時、意気込んでフライパンを買った。 ブランドには疎いが、とにかく28センチの物を一本。 それまで料理なんて全くしなかったのだが、一人暮らしだか…
続きを読む:彼女とフライパン私は不妊治療の末にようやく産まれた子供だったそうです。 幼い頃から本当に可愛がられて育ちました。 もちろんただ甘やかすだけではなく、叱られることもありました。 …
続きを読む:思い出のスプーン俺が小学6年生の頃の話。 俺は当時、親の転勤で都会から田舎へと引っ越しをした。時期はちょうど夏休み。全く知らない土地で暮らすのはこれで五回目だった。 引っ越しが…
続きを読む:初めて好きになった人鴨川の飛び石で交わした、三十歳まで独身なら結婚しようという約束。一か月後に旅立った脳内フィアンセが残したのは、百八円の指輪と「三十歳まで預かり中」と書かれた付箋…
続きを読む:約束の三十歳と脳内フィアンセ戦時中の沖縄での事です。 当時12歳だった叔父さんは、自然の洞穴を利用して作られた壕の中に居た。 他の住民や、部隊からはぐれた大怪我を負った兵隊たちも隠れていた…
続きを読む:立派な将校さんインドで傭兵としてパキスタン軍と対峙していた時、遠くから歌が聞こえてきた。 知らない言葉の歌だったが、味方のものではないことは確かなので、銃をそちらに向けた。す…
続きを読む:戦友を弔うために数年前にお父さんが還暦を迎えた時、家族4人で食事に出掛けた。 その時はお兄ちゃんが全員分の支払いをしてくれた。 普段着ではなく、全員が少しかしこまっていて照れく…
続きを読む:赤い薔薇の花束ラクリマを応援する
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