再会と再出発
3年前、私は桜が開花し始める頃に自殺を考えていました。失恋、借金、会社の倒産と様々な問題が重なり、絶望していたのです。両親とも絶縁状態で、孤独を感じていました。
最後に何か美味しいものを食べようと、残ったお金ですき家で食事をしました。その後、田舎のばあちゃんに会いたいという一心で、家財を質に入れて帰郷の資金を得ました。
幼い頃に住んでいた地元に戻ると、懐かしい思い出に涙が溢れました。ばあちゃんは、私を涙ながらに暖かく迎え入れてくれました。
ある日、地元のスーパーで山本ゆきという幼なじみに再会しました。彼女は、私の記憶にない幼い頃の親友だったのです。その日は久しぶりに楽しく過ごしました。
その後、山本とは連絡を取り合うようになりました。彼女は離婚調停中で、私自身も失業していました。お互いの悩みを共有し、励まし合いました。
私は新たな決意を固め、地元を離れ、日雇いやバイトで働きながら夜学に合格しました。山本には感謝の気持ちを抱いていました。
二年後、再び地元に帰り、山本にプロポーズをしましたが、彼女は優しく断りました。その後も友達として連絡を取り合っていましたが、ある日突然彼女からの連絡が途絶えました。
去年、久しぶりに山本から連絡がありましたが、会う機会を逃してしまいました。そして最近、彼女が悪性リンパ腫で亡くなっていたことを知りました。
山本に会えなかったこと、彼女の死を悼む気持ちをここに記しています。彼女の励ましと支えには本当に感謝しています。山本との再会は私の人生にとって大きな転機でした。彼女のことを忘れることはありません。