「つまんないことに負けんなよ」
僕は小さい頃、両親に捨てられました。 それから、あちこちを転々として、生きてきました。 小さな頃の僕は、「施設の子」「いつも同じ服を着た乞食」と、後ろ指をさされ…
読んでいるうちに、胸がじわりと温かくなる話を集めました。日常の中に隠れた誰かの優しさ、見えないところで続けられた愛情、言葉にならなかった想い。泣けるというより、しみじみと何かが伝わってくる——そんな感動する話をお届けします。
僕は小さい頃、両親に捨てられました。 それから、あちこちを転々として、生きてきました。 小さな頃の僕は、「施設の子」「いつも同じ服を着た乞食」と、後ろ指をさされ…
高校一年の秋から、私の上履きの向きはいつも揃っていました。踵を外に向けて、左右が同じ角度で並んでいる。自分で揃えた覚えはありません。同じ高校に通う幼馴染が階段か…
1月の寒い朝になると、必ず思い出す少年がいます。 あれは、私が狭心症のため休職し、九州の実家で静養していたときのことでした。 毎朝、愛犬のテツと散歩に出かけてい…
兄家族が、俺たちの家に突然やってきた。 そして――長女を置いて、引っ越していった。 ※ 兄も兄嫁も、昔から甥っ子ばかりを溺愛していた。 甥は確かにすごい奴だっ…
新潟の式場で流れた、亡き母のビデオレター。鉄筋工の父へ宛てた最後の五行に、二百人の会場が音をなくしました。半年後、画面が三度だけ下がる理由と、箱に書かれたひらが…
私の甥っ子は、母親である妹が病気で入院したとき、しばらくの間、私たち家族のもとで過ごすことになりました。 「ままが びょうきだから、おとまりさせてね」 そう言っ…
土曜日、一人娘の結婚式だったんさ。 ※ 俺が彼女と出会ったのは、俺が25歳のとき。嫁は33歳だった。娘は、当時13歳。 つまり、娘は嫁の連れ子だった。 大きくな…
俺が結婚したのは、20歳のときだった。 相手は1歳年上の妻。学生結婚だった。 二人とも貧乏で、先の見えない毎日だったけれど、それでも毎日が幸せだった。 ※ 結婚…
クリスマスの数日前、6歳の娘が、欲しいものを手紙に書いて窓際に置いていました。 ピンクのキティちゃんの便箋が、丁寧に折りたたまれていて。 「何が欲しいのかなぁ」…
俺に言わせてください。 ありがとうって言いたいです。 いつも毒男板に来ては、煽ってばかりいた。性格の悪さを、今さらながら反省してます。 きっと俺に罰が当たったん…
私は、父が大好きだ。 いつも優しくて、笑顔を絶やさない人。 私がいじめられていたときも、誰よりも真剣に話を聞いてくれて、守ってくれた。 ※ 父の職場は遠くて、毎…
先日、亡くなった妻のガラケーの情報を引き出してもらった。 きっかけは、何気なく立ち寄った携帯ショップで見かけた「古い携帯のデータ復旧」の広告だった。 ※ 思い返…
大学生の頃、仲の良かった友人のAちゃんは、同じ大学の彼氏B君と同棲を始めました。まだ若かったふたりに、両親は「結婚はまだ早い。責任ある交際を」と諭していました。…
今日、俺は養父に―― 「おとん」って、言ってやったんだよ。 そしたらさ、いきなり泣き出したんだよ、あのおっさんが。 俺もなんか、つられて涙が止まんなくなってさ。…
俺の母方のばあちゃんは、いつもニコニコしていて、とてもかわいらしい人だった。 生んだ子供は四姉妹。 娘たちがみんな嫁いでからは、じいちゃんと二人で穏やかな日々を…