大好きなあなた
山の観測所に勤めるあなたは、秋の沢の鉄砲水から私を庇って逝きました。所長さんの手に握られていた桜の櫛、遺された双子、観測野帳の余白に残された小さな言葉、今も続く…
山の観測所に勤めるあなたは、秋の沢の鉄砲水から私を庇って逝きました。所長さんの手に握られていた桜の櫛、遺された双子、観測野帳の余白に残された小さな言葉、今も続く…
造船の町に生きた父は、病に伏してなお息子の全力のキャッチボールを受けとめました。痩せた腕で一球も落とさず、痛みと引き換えに投げ返してくれた三十球。最後の手帳に遺…