戦時中の話

祖父の傷跡

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俺の爺さんは戦地で足を撃たれたらしい。 撤退命令が出て皆急いで撤退していたのだが、爺さんは歩けなかった。 隊長に、 「自分は歩けない。足手まといになるから置…

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特攻隊員の方の手紙

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お母さん、とうとう悲しい便りを出さねばならない時が来ました。 晴れて特攻隊員に選ばれ出陣するのは嬉しいですが、お母さんのことを思うと泣けて来ます。 母チャン…

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少女に伝えること

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第二次大戦が終わり、私は多くの日本の兵士が帰国して来る復員の事務に就いていました。 ある暑い日の出来事でした。私は、毎日毎日訪ねて来る留守家族の人々に、貴方…

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パラオの友情

南洋のパラオ共和国には、小さな島が幾つもある。 そんな島にも、戦争中はご多分に漏れず日本軍が進駐していた。 その島に進駐していた海軍の陸戦隊は、学徒出身の隊…

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ばあちゃんの手紙

俺の母方のばあちゃんは、いつもニコニコしていて、かわいかった。 生んだ子供は四姉妹。 娘が全員嫁いだ後、長いことじいちゃんと二人暮らしだった。 そして、じい…

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脳内共同ガールフレンド

大戦中にドイツ軍の捕虜収容所に居たフランス兵たちのグループが、長引く捕虜生活の苛立ちから来る仲間内の喧嘩や悲嘆を紛らわすために、皆で脳内共同ガールフレンドな…

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やっと戦争が終わった

| 家族 | 戦時中の話 | 祖父母

祖父が満州に行っていたことは知っていたが、シベリア行きが確定してしまった時に、友人と逃亡したのは知らなかった。 何でも2、3日は友人たちと逃亡生活を過ごして…

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平和な世界で

あなたへ あなたが、戦地にお向かいになってからもう、何度目の夜でしょう。 娘も、こんなに大きくなって。 あなた、見ていてくれていますか? あの時、私はあなた…

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悔しくないか

| 戦時中の話

先日、大伯父の葬儀に参列しました。 静かに流れる読経を聞きながら、大伯父がただ一度だけ、戦争中の話をしてくれたことを思い出していました。 医師だった大伯父は…

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少年の志願

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俺は今、介護福祉士として働いている。 妹が今度修学旅行で鹿児島へ行くらしく、職場でその話をしていたら、利用者さんの一人が 「鹿児島か…」 と暗く呟いた。 そ…

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