助手席の窓と阿久根の潮
阿久根の坂道を、じいちゃんは軽トラの助手席の窓だけを下ろして走りました。堤防で煙草を吸う孫を毎回迎えに来たおじいちゃんが、仏壇の引き出しに封も切らずに残していた…
阿久根の坂道を、じいちゃんは軽トラの助手席の窓だけを下ろして走りました。堤防で煙草を吸う孫を毎回迎えに来たおじいちゃんが、仏壇の引き出しに封も切らずに残していた…
鹿児島の甲突川ぞいで錫器を打っていた父と、二十年会わなかった息子の泣ける話。工房の作業台に残された小さな湯呑みと、桐箱に眠る十九個が語るのは、いちばん深いへこみ…