家族の時間を繋いだ子山羊
昭和四十年代の炭鉱町、ボタ山の見える長屋で暮らす兄弟の話です。言葉がつっかえる弟が連れ帰った一頭の子山羊ユリが、借金と咳に疲れた父や母を変え、ばらばらだった家族…
昭和四十年代の炭鉱町、ボタ山の見える長屋で暮らす兄弟の話です。言葉がつっかえる弟が連れ帰った一頭の子山羊ユリが、借金と咳に疲れた父や母を変え、ばらばらだった家族…
十三年ぶりに東京へ届いた小包には、手紙が一行も入っていなかった。薄い木の額と、白い星形の野原の干し花が一枚きり。送り主は筑豊の炭鉱町で一緒に育った幼馴染だった。…