祖母の梅干しは年ごとに薄くなる
梅雨の晴れ間、祖母の家の納戸で、僕の名前が貼られた瓶が九本見つかった。祖母の梅干しは年ごとに塩の数字が減っていて、ノートには、僕が電話で言った一言への返事が、十…
梅雨の晴れ間、祖母の家の納戸で、僕の名前が貼られた瓶が九本見つかった。祖母の梅干しは年ごとに塩の数字が減っていて、ノートには、僕が電話で言った一言への返事が、十…
毎年十一月、祖母から十一個の梨が届いた。毎年、箱の新聞紙を丸めて捨てながら、出来損ないの木の梨だと思っていた。俺の梨の木は、生まれた年に裂けた「半分の木」だと、…
遠足の広場で包みを開けると、私のおにぎりだけが白かった。海苔がない。手抜きだと言った翌年から巻かれるようになったが、それはいつも裏返しの海苔だった。祖母は下手な…