タグ: ちょっと切ない話

六十年分の桜のしおり

夫を亡くした能登の老婦人のもとに、横浜から見覚えのない手紙が届いた。差出人は六十年前の初恋の人の娘。世界中の港の本に挟まれた、同じ形の桜のしおりが語り出す——心…

十五年越しの忘れ物

十五年前、大阪の雨の夜に私のタクシーに残された、ひかりと書かれた小さな貯金箱。ずっと返せずにいた忘れ物が、思いがけない再会で持ち主の娘のもとへ帰っていく。静かに…

母の弁当箱

毎朝四時、台所に置かれた弁当箱。団地で母とふたり暮らしの配達員が、二十四年間当たり前だと思っていたものの重さに気づいた朝の物語。…