カテゴリー: ちょっと切ない話

彼が残した黒い箱

年下の彼氏がいた。 私が三十歳で、彼は二十二歳。 大学生だった彼は、社会人の私にどこか遠慮があるようで、付き合って三年が経っても、将来の話なんて一度もしたことが…

娘の髪が伝えた想い

人は、別れの瞬間に何を遺し、何を抱えて生きていくのだろうか。あの日の葬儀で、私はその答えの一つを娘から教えられた。 ※ 妻が亡くなる少し前のこと。 闘病中の妻は…

彼女が遺した時刻の暗号

元号が昭和から平成に変わろうとしていた頃のことです。 私は二十代半ば、彼女も同い年でした。 ちょうど、付き合おうかという時期に――彼女から、泣きながら一本の電話…