岬の灯台と手のひらの声
昭和三十一年、離島の灯台守だった俺は、時化の海から耳の聞こえない娘・汐里を救い上げた。帳面と手話で言葉を交わすうち、島じゅうが手話を覚えていく。声にできない想い…
昭和三十一年、離島の灯台守だった俺は、時化の海から耳の聞こえない娘・汐里を救い上げた。帳面と手話で言葉を交わすうち、島じゅうが手話を覚えていく。声にできない想い…
島の郵便局に赴任した私の元へ、毎週金曜日に届かない葉書を書き続ける老人が通っていた。七年前に亡くなった妻への百四十三枚の手紙。届かないと知りながら書き続けた、静…
離島で消防士として働く私が救急出動で駆けつけた先は、二十年前に人生を変えてくれた恩師の家だった。再会が明かす、先生の二十年越しの想いとは。…
離島の漁師だった父が遺した古い携帯電話。発信履歴に並ぶ息子の名前と、たった一言の録音メッセージが、不器用な父の愛を静かに語りかける。…