祖父は日曜に公衆電話を鳴らしていた
駅前の公衆電話は、日曜の朝だけ売上がゼロになる。点検に通う私が見たのは、十円玉を一枚だけ入れ、受話器を耳に当てたまま話さない祖父の背中だった。祖母の番号を鳴らし…
駅前の公衆電話は、日曜の朝だけ売上がゼロになる。点検に通う私が見たのは、十円玉を一枚だけ入れ、受話器を耳に当てたまま話さない祖父の背中だった。祖母の番号を鳴らし…
五百円玉と百円玉と十円玉。いちばん大きいお金はどれかと問うと、その子は迷わず十円玉を指しました。養護学園の緑の公衆電話と、毎晩磨かれた一枚の硬貨。撤去の日の三十…