カテゴリー: 戦時中の話

戦火を止めた日本の歌声

インドの砂漠地帯で、私は傭兵としてパキスタン軍と対峙していた。 敵味方の区別もつかぬほどの荒涼とした景色の中、銃声が飛び交い、朝も昼もなく砲弾が夜空を裂いていた…

太陽を見てから

戦時中の沖縄でのことです。 当時12歳だった叔父は、自然の洞穴を利用した「壕」に身を潜めていました。 そこには、同じように避難していた住民たちと、部隊からはぐれ…

生かされた命

祖父がかつて満州に渡っていたことは、家族の誰もが知っていた。けれど、終戦後にシベリア行きが決まり、仲間とともに逃亡を図ったことまでは、私たちは知らなかった。 話…

背中を押してくれた人

仕事でどうしようもないミスをしてしまい、次の日に出勤するのがどうしても嫌で、気持ちが塞ぎ込んでいた時のことだった。 家に帰る気にもなれず、仕事帰りに普段は使わな…

愛しき娘へ残す手紙

素子、素子は私の顔をよく見て、にこにこと笑ひましたよ。 私の腕の中で安心したやうに眠りもしたし、また一緒にお風呂にも入りました。 お前が大きくなって、私のことが…

パラオの別れ

南洋のパラオ共和国には、小さな島が幾つも点在している。 戦争中、これらの島々には日本軍が進駐していた。その中の一つの島に駐留していた海軍陸戦隊は、学徒出身の隊長…

想像の中の少女と共に

大戦中、ドイツ軍の捕虜収容所に居たフランス兵たちのグループが、捕虜生活の苛立ちから来る仲間内の争いや悲嘆を紛らわすために、共同で「脳内共同ガールフレンド」を創り…