潮をかぶらない靴が一足だけあった
漁師の無口な養父は、褒め言葉も励ましも一度も口にしない人でした。葬儀のあと押し入れの奥から出てきたノートと万年筆、そして土間にしまわれていた潮のかからない一足の…
漁師の無口な養父は、褒め言葉も励ましも一度も口にしない人でした。葬儀のあと押し入れの奥から出てきたノートと万年筆、そして土間にしまわれていた潮のかからない一足の…
事故で恋人を失い、右脚も失った彼女は、ある朝、彼がいちばん好きだった紺のワンピースで駅へ向かった。券売機の前で落とした百円玉を拾ったのは、見覚えのない年配の男性…