19歳の頃、癌で入院中のお母さんに、泊り込みで付き添っていた。
その頃、私は予備校に行っていた。
お母さんが
「看護婦さんになって欲しい」
と言ったから、一つくらい親孝行したくて、受かった短大を諦めて予備校へ行った。
理数系はさっぱり苦手だったけど、頑張って勉強して何とか受かった。
でもお母さんは、入学の一ヶ月前に逝ってしまった。
※
お母さん、看護婦になって良かったと思っているよ。
でも、お母さんの看病がしたいよ。
あの頃は周りの友達がバイトや短大や、華やかに遊んでいるように見えて羨ましかった。
でも今は、出来ることならもう一回、お母さんの横に付き添い、ベッドを並べて寝たいよ。
泣けてきたよ。
お母さん。